若年女性の性感染症に潜むリスクを考える—淋菌・クラミジア・梅毒の妊婦感染を中心に—
1 愛知医科大学産婦人科
2 総合大雄会病院産婦人科
2002年より性器クラミジア感染症の感染者は、減少傾向にあるが、一方で2010年から梅毒の報告数が急増した。これまで、この十数年でわが国の性感染症罹患者数は、減少していると考えられていた。しかし、梅毒報告数の増加によりわが国の感染症予防対策は、改善の必要を迫られている。産婦人科領域の統計では、妊婦の性器クラミジア感染症や梅毒の感染者が未成年に多く、未成年女子に対する性感染症予防教育のさらなる充実が求められる。また、医療機関を受診しない妊婦が性感染症においてハイリスクであることが指摘され、学校教育、家庭、地域社会において母子感染対策として妊婦健診への受診を促す教育が必要である。さらに、性感染症に感染した妊婦には、妊娠期間を通じて性感染症に関するカウンセリングを行い妊娠中の再感染を予防する。
Key words: juvenile; Syphilis; Chlamydia trachomatis; Neisseria gonorrhoeae
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